生産技術

試作開発を支えるマンパワー

技術者への第一歩

板金担当の宮崎さんは、プリンス自動車東京本社(荻窪工場)に16歳で入社したベテラン技術者。会社の養成学校で3年間の訓練ののち、試作課に配属に。このとき、同期生150人の内わずか7人のみの配属でした。この配属をきっかけに板金技術者としての道を歩むことになります。

惨敗からの奮闘

18歳ころになると、上司から勧められるままに技能五輪大会への出場を決意。無我夢中でチャレンジしましたが、日産の代表選抜大会では、1年かけて訓練しているライバルの中、惨敗という結果に。その悔しさをバネに1か月の猛特訓の末、翌年は見事に代表として優秀な成績を納めました。

栄誉の抜擢。先端技術者に

当時東京で二番目という異例のスピード取得となった板金一級検定の合格、指導員免許の取得など順調に板金技術者としてステップアップを果たします。こうした努力が認められ、ついには、昭和天皇がお乗りになる「プリンスロイヤル」の制作に大抜擢。これは、すべて手作りの特注品で、ごく限られた技術者だけに許された任務でした。その後、S54BスカイラインGT、シルビアといったレース用車両、B1、パオ、フィガロといった限定車の開発といった、先端技術開発の一翼を担う存在となります。

生涯現役の技術者として、さらなる高みへ

板金人生は35年以上。現場の機械化が進む中でも、やはり機械より人間の「手」の方が上。長年の経験や勘、コツがあるからこそ、見た目では分からない点でも、触った感触で分かってしまうそう。「人間」が、「機械の限界」を超える瞬間を起こすのが、現場の醍醐味。若手の新しいアイデアも貪欲に取り入れながら、常に「次の完璧」を目指して、今日も現場で新たなブレイクスルーに挑みます。

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